「ビブリア古書堂の事件手帖」
ラノベはシリーズ物で読めるとサクサクと続けて読めるので結構読んでしまう。
「ビブリア古書堂の事件手帖」はいっとき前に流行った小説で、コミック、アニメ、実写映画にもなっている。
2011年から発行された栞子と大輔のシリーズは全7巻(第1シーズン)でその後の第2シーズンが2018年からはじまっている。
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない、若くきれいな女性だ。だが、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。
だが、古書の知識は並大抵ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。
これは栞子と奇妙な客人が織りなす、”古書と秘密”の物語である。
主人公は、この古書堂の店主栞子・・・ではなく、本屋で働く事になった青年、大輔である。幼児期は本好きだったが、あることから「本が読めない体質」になり、本とは無縁の生活を送っていた。しかし、亡くなった祖母が遺した本から「ビブリア古書堂」を訪ね、店主栞子と出会うところから物語が始まる。
基本は文学書(古書)をもとにした謎解きで、とくに栞子は本の話をなると饒舌になるため、名著のあらすじ、ストーリーが物語の随所に出てくるので、それらの本を読んだことがなくても問題なく読み進めることができる。
1作目は主人公である五浦大輔が亡くなった祖母の遺した本に挟まれていた「ビブリア古書堂」の値札からビブリオ古書堂を訪ねることになった。その本を通じて自分と母の出生の秘密を知ってしまうだけでなく、別の事件に巻き込まれたりすることから、店主栞子と関わるようになり、(就職が上手くいかなかったりで)古書堂でアルバイトすることになる。
2作目以降は本を通じた謎を解きながら、栞子が苦手とする失踪中の母親の存在がちらつく中で、大輔との仲も深まりつつ・・・
鎌倉の風景や東日本大震災のこと、古書のあれこれ、本のあれこれ、古本屋さんの事情様々な背景があり、それに加えて本の中身、謎解き。かなり密度の高い小説である。
口絵に描かれている、鎌倉周辺の風景が美しい。
シリーズ最終巻の7作目は、古書にまつわる謎を解いていた栞子の母や祖父のこと、また栞子も知らなかった実母の出生の秘密などが明らかになる。
栞子の母は、天真爛漫で自信もある(ように見える)けれど、栞子と同じで仕事以外は案外口下手だからこそ、分かり合えなかったのかなーと思う。
栞子はスレンダー美人なんだけど胸が豊かという設定w
そのあたりが、うーん、男性向けっぽく感じてしまう。物語としてはそうじゃなくて、誰でもが読みやすいんだけど、頑張れば小学生でも読めそうなんだけど、その描写がちょっと読んでほしくないなーとか思っていますのはダメですかね…苦笑。
物語には、多種多様の物語が出てくる。それを「本が読めない大輔」に物語を伝える栞子の解説がわかりやすくて読みたくなる。相当本を読まないとここまでの厚みのある物語はできなかったと思うので、三上先生本当にすごいなと思う。
本のこととなると饒舌、というのはある意味得意分野が饒舌になる人が多いからわからないでもないなーと思うところ◎日ごろとても内気なので、そのギャップはすごいのが栞子というキャラクターなのだけれど。
*
*
*
*
映画もやってた(DVD出てる)
悪くないけど、、、悪くないけど、、、
大輔役の人はヒロインよりも大柄であってほしかった。。。
*
*
*
引き続き栞子と大輔の娘が主人公の物語が始まっているので読んでいこうと思う。