piyokoworks

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栖賢寺@京都

先日、久しぶりに建築の勉強(寺と茶室)で京都へ

四条河原町からバスで30分揺られ、降りたバス停の目の前には山。敦賀街道から入口を探すと小さな石標があり「栖賢寺」の文字を見つけ、お寺に入った。

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このお寺は、山口玄洞により寄進されたが、住職不在の時期もあり、いまの住職夫妻が3年前に入山するまでもしばらく無人だったそうで、「檀家がいないお寺」として、座禅などを中心に運営されている。

 

お寺の建物とは別に建てられている茶室へ向かう。茶室の待合に座ると、苔むした庭が眺められ美しいが、湿度が高い。体が慣れるまで少し時間がかかる。

「残照亭(ざんしょうてい)」という名前の茶室を持っており、待合からは、苔むす庭を眺められる。茶室を使ってのお茶体験で、茶室をつくるということはただどこかに炉を切っただけでできるものではない、亭主と客の動線を知らなければ茶室は作れない、ということを体験するための体験。

お寺内の建物は多くが大正時代に建てられたもので、どの建物も、特に奇をてらっているわけではないけれど、なんとなく落ち着く空間ばかり。特に傾きやズレがほとんどないからか。とはいえ、去年の台風での復旧工事はまだ終わっていないそう。

レクチャーで学んだことは、
日本建築の寸法基準は、実は明確に決まっていない。広さ、部屋に入る人数、床の間に飾るものでバランスを取る。なので、設計者は自分の中基準となる寸法感覚は持っておく必要がある。自分がいいと思った建物に何度も通って空間感覚を体で身につけること。